四十肩・五十肩の特徴と原因
2025年09月30日 17:57
1.四十肩とは
四十肩は、医学的には「肩関節周囲炎」と呼ばれるもので、40〜60代によく見られる肩の痛みを伴う病気です。特定の原因がはっきりしないことが多く、肩関節やその周りの組織(腱、筋肉、靭帯など)に炎症が起こることで痛みや動きの制限が生じます。
同じような症状で「五十肩」と呼ばれることもありますが、基本的には同じ病態を指します。
インピンジメント症候群と呼ばれる場合もあります。「インピンジメント」とは、「衝突・挟まる」といった意味をさします。すなわち、肩の深部にある筋腱(スジ)が骨の屋根(肩峰)にぶつかったり挟まったりして、その結果痛みが起こります。骨の屋根(肩峰)の下には、この衝突や摩擦をやわらげ、クッションの役目をしている「滑液包」という水枕のようなものがあり、肩関節の動きを滑らかにしています。インピンジメント症候群とは、この滑液包に炎症が起こり、肩が痛む原因となります。特に肩を真横に外転して上げる動きに強い痛みが生じる場合はこの状態が起きている可能性が高いと考えられます。
2.主な症状
四十肩の症状は、以下の3つの段階を経て現れることが多いです。
①急性期(痛みが強い時期)
肩を動かしたり、特定の位置に置いたりすると、鋭い痛みが生じます。
夜間に痛みが増し、寝ていても目が覚めるほどの夜間痛が起こることがあります。
髪をとかす、服を着替えるなど、日常生活での動作が困難になります。
②慢性期(痛みが落ち着き、動きの制限が残る時期)
急性期に比べると痛みは和らぎますが、肩の動きが極端に制限されます。
腕を上げたり、後ろに回したりするのが難しくなります。
この時期は、無理に動かすと痛みが再発することがあります。
③回復期(徐々に動きが戻る時期)
徐々に肩の動きが改善し、痛みが消えていきます。
しかし、適切なリハビリを行わないと、完全に可動域が回復しないこともあります。
3.主な原因
医学的には四十肩(肩関節周囲炎)の明確な原因は、まだはっきりとはわかっていません。しかし、多くの専門家は、加齢による肩関節周りの組織の老化が主な要因だと考えています。具体的には、以下の要因が複合的に関わって発症すると考えられています。
・加齢による組織の老化:年齢を重ねると、肩の関節を構成している筋肉、腱、靭帯、関節を包む膜などが硬くなったり、弾力性が失われたりします。これにより、肩の動きがスムーズにいかなくなり、炎症が起きやすくなります。
・血行不良:運動不足やデスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けると、肩周りの血行が悪くなります。血流が滞ることで、組織に十分な栄養が行き届かず、炎症が起きやすくなると考えられています。
・姿勢の悪さ:猫背や巻き肩といった悪い姿勢は、肩関節に余計な負担をかけ、炎症を引き起こすリスクを高めます。
・生活習慣病:糖尿病や高血圧などの生活習慣病がある人は、四十肩を発症するリスクが高いと言われています。これらの病気が血行障害や組織の変性を引き起こす可能性があるためです。
・肩の使いすぎ、または使わなさすぎ:特定のスポーツで肩を酷使する人や、逆に普段からあまり肩を動かさない人も、リスクが高まると言われています。
4.一般的な対処法
四十肩の治療は、症状の段階によって異なります。
・急性期:まずは安静にし、炎症を抑えることが重要です。痛みが強い場合は、痛み止め(内服薬や湿布)を使ったり、患部を冷やしたりします。無理に動かそうとすると逆効果になるので注意が必要です。
・慢性期〜回復期:痛みが落ち着いてきたら、リハビリテーションが中心となります。ストレッチや体操を行い、硬くなった肩の筋肉や関節を少しずつ動かして、可動域を広げていきます。医療機関では、理学療法士の指導のもと、個々の状態に合わせたリハビリが行われます。ほとんどの場合、手術は必要なく、保存療法(手術をしない治療)で症状は改善します。ただし、回復には数ヶ月から1年以上かかることもあります。
日常生活で気をつけること
・痛い動作は避ける:痛みが強いときは、無理に動かさないようにする。
・肩を冷やさない:血行を良くするために、肩を温めることが効果的です。お風呂で温まったり、カイロを使ったりする。
・適切なリハビリ:痛みが和らいだら、医師や専門家の指示に従って、無理のない範囲で少しずつ肩を動かす。
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