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腰椎椎間板ヘルニアの特徴と原因

2025年09月10日 10:27

1.椎間板ヘルニアとは


腰椎椎間板ヘルニアは、腰の骨(椎骨)の間にあるクッション材である「椎間板」の一部が飛び出し、近くを通る神経を圧迫することで、様々な症状を引き起こす病気です。


・椎間板の構造:椎間板は、中心のゼリー状の髄核と、それを覆う硬い膜である線維輪でできています。

・ヘルニアの発生:椎間板に強い力がかかったり、加齢によって変性したりすることで、線維輪が破れて中の髄核が飛び出します。この飛び出した髄核が、脊柱管の中を通る神経(特に「馬尾神経」や「神経根」)を圧迫し、痛みやしびれなどの症状を引き起こします。



2.主な特徴


まず、腰に痛みが現れることが多いです。前かがみの姿勢で痛みが増す傾向があります。

・坐骨神経痛:椎間板ヘルニアの最も特徴的な症状です。飛び出したヘルニアが坐骨神経を圧迫することで、お尻から太ももの裏、ふくらはぎ、足先にかけて、電気が走るような痛みやしびれが現れます。通常は片足に症状が出ることが多いです。

・感覚の異常:足の感覚が鈍くなったり、触覚がなくなったりすることがあります。

・筋力低下:神経の圧迫が強い場合、足に力が入らなくなり、つまずきやすくなったり、歩行が困難になったりすることがあります。

・排尿・排便障害:ごく稀ですが、重症化すると、尿が出にくい、便が出にくいといった症状が現れます。これは緊急性が高いので、すぐに医療機関を受診する必要があります。




3.主な原因


・加齢:椎間板は年齢とともに弾力性を失い、変形しやすくなります。

・不良姿勢:長時間のデスクワークや猫背、前かがみの姿勢など、腰に負担のかかる姿勢を続けること。

・過度な負担:不適切な姿勢での重い物の持ち上げ、激しいスポーツなど、腰に繰り返し強い力がかかること。

・遺伝的要素:椎間板の構造的な弱さが遺伝することもあります。

・喫煙:喫煙は椎間板への血流を悪化させ、椎間板の劣化を早めると言われています。



4.一般的な対処法

・診断:医師による問診・診察に加え、MRI検査でヘルニアの位置や状態を正確に確認する。

・治療:多くの場合、手術をせずに治す保存療法が選択される。

・保存療法:薬物療法(痛み止めなど)、理学療法(ストレッチ、筋力トレーニング)、神経ブロック注射など。

・手術療法:保存療法で症状が改善しない場合や、重症な神経症状(筋力低下、排尿・排便障害など)がある場合に検討される。